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2023-11-24

アルバイト

カメラ量販店の仕事(最初の1か月は苦痛だったがそれがやがて充実感に変わる)

最初の1ヶ月の挑戦

私が無事に初出社を果たした後、最初の1ヶ月は新しい環境との格闘で非常に辛かったです。メーカーの派遣店員として、原則的には自社の商品のみを販売することになっていましたが、実際の顧客はそういった事情を考慮しません。電話機の場所の問い合わせ、パソコンに関する説明、ポケベルの希望など、様々な質問に対応しなければならない状況でした。当然、すぐには答えられないことも多く、「少々お待ちください」と言っては社員に対応を依頼していました。

このフロアで上手くやっていくためには、自分の商品だけでなく、他社の商品や店舗全体に関する知識も必要でした。最初の1ヶ月は、お客さんの質問に答えることに必死で、毎日が挑戦でした。

仕事は朝11時から始まり、昼食は通常15時頃になりました。しかし、わからないことが多くストレスが溜まっていたのか、最初のうちは昼食を食べなくてもお腹が空かない状態でした。

特に店が混雑するのは夕方18時以降や週末で、この時間帯は店内が非常に混雑しました。お客さんが多く、社員も自分の業務で精一杯で、他人のことを気にする余裕がないほどでした。私にとって、特に週末は戦争のような状態で、本当に辛い時期でした。

携帯電話販売の特殊性

当時、携帯電話の販売は他の電化製品とは異なり、特殊な分野でした。通常の電化製品販売はお客様の質問に答えた後、レジで会計を済ませる流れですが、携帯電話の場合は法人と個人で必要な書類が異なり、免許証などの身分証明書や印鑑が必要でした。また、端末は初期状態で無線サービスが開通していないため、申し込み書を東京デジタルフォンのセンターに送り、開通手続きを行う必要がありました。このような煩雑な手続きがあるため、店の社員も携帯電話の販売を敬遠していました。

私も最初の2週間は戸惑いましたが、当時この店では携帯電話が珍しく、よく売れていました。営業力や接客力が未熟な私でも携帯電話の販売ができたのです。約2週間で手続きなどをマスターすることができました。

この時期、私は携帯電話の特殊性に守られていたと感じています。当時、携帯電話は画期的で未知の商品であり、誰も販売経験がなかったため、私のような未経験者でも店にとっては貴重な存在だったのです。他の製品では既に商品知識を持つ社員や派遣社員が多く、私がいなくても問題はなかったでしょう。しかし、携帯電話の場合は、その特殊性と手続きの面倒さが、私のような未経験者がいても役立つ状況でした。もし携帯電話以外の商品を担当していたら、宮崎主任の目に留まり、早期に解雇されていたかもしれません。

仕事に慣れ始め、やりがいを感じる

最初の一か月は非常に厳しく、昼食もろくに食べられないほどでしたが、時間が経つにつれ、仕事に慣れ始めました。フロア全体の商品案内もスムーズに行えるようになり、心に余裕が生まれました。また、他社の携帯電話やポケベル、通信サービスの申し込み手続きなど、幅広い業務に対応するようになりました。この積極的な姿勢が周囲から評価され、社員や同僚から信頼されるようになりました。

特に、電話関連の業務では頼られる存在になりました。頼られることで、やる気が自然と湧いてきました。以前は忙しさが苦痛の源でしたが、それが仕事の充実感に変わりました。新卒時代には感じることのなかった存在感や意義を、この職場で初めて感じることができました。お客様からの多忙な対応も、頼られる存在としての充実感で乗り越えられるようになりました。