2024-11-21
レンタルオフィス初めて担当した仕事!電話代行業務その仕組みとは
僕が就職した会社は、驚くほど小さな企業でした。入社した当時は、ほとんど顧客がいない状態で、まさにこれから事業を軌道に乗せようとしている段階でした。
そんな状況の中で、社長には一つの強みがありました。それは、バーチャルオフィスを経営している知り合いの社長との関係です。二人は以前から親しくしており、事業を共同で進めていました。そのため、そのバーチャルオフィスを運営する会社の社長も僕の会社の役員として参画していました。このパートナーシップのおかげで、僕の会社はバーチャルオフィス向けの電話代行サービスを業務委託で請け負う形となっていたのです。
入社して最初の数か月間、僕が担当したのはこの電話代行業務でした。電話代行とは、顧客に代わって電話を受けるサービスです。具体的には、顧客宛の電話を受け取り、用件を記録し、必要に応じてメッセージを転送するといった仕事を行いました。それに加えて、IP電話の利用方法に関する問い合わせ対応や、「電話がつながらない」といったトラブルシューティングも、僕の業務範囲に含まれていました。
このように、僕は最初の数か月間、電話代行やカスタマーサポートとしての業務に従事していました。決して華やかな仕事ではありませんでしたが、電話対応を通じてさまざまな顧客対応スキルを学び、社会人としての基礎を培う貴重な時間となりました。
画期的だった電話代行の仕組み
僕が担当した電話代行サービスは、IP電話ならではの斬新な発想から生まれたものでした。この仕組みを考案したのは、僕の会社の社長と、提携していたバーチャルオフィス運営会社の社長の二人でした。彼らの柔軟なアイデアと工夫が、この画期的なサービスを形にしたのです。
当時、電話代行サービスを提供するには高額なPBX(構内交換機)の導入が必要で、さらにNTTなどの転送電話サービスを申し込む必要がありました。しかし、IP電話の転送機能を活用すれば、PBXを利用する必要がなく、余分な費用も大幅に削減できることに気づいたのです。
仕組みはこうです。顧客ごとに専用の電話番号を割り当て、その番号がIP電話のディスプレイに表示されるよう設定します。これにより、電話がかかってきた際に、どの顧客宛の電話かが一目でわかるようになります。そして、電話代行専用のウェブサイトを構築し、割り当てられた番号に基づいて顧客情報を管理。電話が鳴ると、担当者は「はい、【●●株式会社】です」と、その会社の名前で応対することができました。
さらに、要件を聞き取った後は、対応内容をウェブサイトのフォームに入力し、送信ボタンを押すだけで顧客にその情報が届く仕組みでした。この「システム」と呼ばれるものは、実際には非常にシンプルな構造で、番号ごとに対応フォームを割り当てるだけのものでした。複雑なプログラムやエンジニアの協力を必要としないため、少し工夫をすれば誰でも実現可能なものでした。
しかし、この簡素な仕組みが生み出す効果は絶大でした。当時としては非常に効率的でコストパフォーマンスの高いサービスであり、僕はこの仕組みを考案した二人の頭脳明晰さに強く感銘を受けました。「天才」と呼ぶにふさわしい彼らの発想力と実行力は、僕にとって大きな刺激となり、今でも尊敬してやみません